Bliss OS for PC のインストールと設定

Bliss OS for PC は、Windowsや Linux が動作するパソコン向けに提供される AOSPベースの Android OSです。 x86/ x64環境での動作を前提に設計されており、古いパソコンの再利用に活用できます。

Bliss OS for PC の概要

Bliss OS for PC は、ARM/ ARM64 アプリの互換レイヤーを搭載しているため、スマートフォン向けに設計されたアプリの多くをパソコン上で動作させることができます。
ただし、クリーンインストール時は有線 LANを認識しないため、Wi-Fiがハードウェアレベルで実装されている環境が必要です。USBなどの外付け Wi-Fi子機では通信できません。

機能と特長

  • x86/ x64パソコン・Chromebook に対応した Androidベースの OS
  • デスクトップ UI とタブレット UIを切り替えて使用可能
  • ARM/ ARM64 アプリの互換レイヤーを搭載
  • Google Playストアまたは Aurora Storeを利用可能
  • ブロートウェアや不要なアドウェアを含まないミニマル設計
  • オープンソースで開発

国内最大級テンプレート共有サービス bizocean

アプリ情報

開発元

BlissLabs

開発元の拠点

米国

公式サイト

https://blissos.org/index.html

ダウンロードページ

https://sourceforge.net/projects/blissos-x86

アプリのバージョン

16.9(Android 13)

ベースOS

Android Open Source Project(AOSP)、Android-x86

提供形態

オープンソースソフトウェア(OSS)

ライセンス形態

Apache License 2.0

サポートデバイス

過去 8~10年間にリリースされた x86/ x64のパソコン。

CPU

  • x86_64-v2 マイクロアーキテクチャに対応していること
  • Intel Core i3/ i5/ i7/ i9:完全対応
  • Intel Celeron M:完全対応(カーネル 5.4以上推奨)
  • Intel Atom:ほぼ対応(カーネル 5.10以上推奨)
  • Intel Core2Duo:完全非対応(SSE4.2が必要、32bitビルドが必要な場合あり)
  • AMD Ryzen(1000〜7000番台):完全対応(カーネル 5.10以上推奨)
  • AMD A Series:ほぼ対応(SSE4.2 が必要、カーネル 5.10以上推奨)
  • AMD Athlon Series:ほぼ対応(SSE4.2が必要、カーネル 5.10以上推奨)

GPU

  • Intel内蔵 GPU:対応
  • Intel外付け GPU(DG1/ DG2 など):未検証
  • AMD APU/ GPU:対応
  • NVIDIA:対応(制限あり)

Chromebookでは、 x86/ x64の CPUを搭載し、USBブート が可能なモデルで利用できます。ただし、ARM系の CPUを搭載したモデルや、USBブート非対応のモデルでは利用できません。

起動ディスクの作成

SourceForgeから Bliss OSの ISOファイルをダウンロードし、Rufusを使用して起動ディスクを作成します。

Bliss OS v16.9 001

SourceForgeのダウンロードページ から[BlissOS 16]→[GApps]→[Generic]を開き、最新の ISOファイルのリンクをクリックしてファイルをダウンロードします。

Bliss OS v16.9 002

2GB以上の USBドライブを用意し、Rufusでダウンロードした ISOファイルの書き込みを行います。

Bliss OS v16.9 003

Bliss OSのブートローダーは Microsoftの署名を持たないため、セキュアブートに関するダイアログが表示されます。問題はないため「OK」で閉じます。

Bliss OS v16.9 004

デフォルトの[ISOイメージモードで書き込み]を選択した状態で「OK」をクリックします。

Bliss OS v16.9 005

Grub(Linux 系のブートローダー)に関するダイアログが表示されたら「はい」を選択します。

Rufusのインストールと使い方
WindowsやLinuxなどのOSディスクイメージから起動用USBを作成できる無料の書き込みツールで、システムチェックを除外したWindows 11のインストールメディアの作成にも対応しているRufusの基本設定と使い方を解説します。

Live USBでの起動

インストール前に Bliss OSを試用したい場合は、Live USBで起動します。

Bliss OS v16.9 006

作成した USB起動ディスクをパソコンにセットします。電源を入れてブートメニューを呼び出し、USB起動ディスクを選択します。

ブートメニューには、起動ドライブに[UEFI:]と[USB:]が表示されます。[UEFI:]は UEFIモードで起動し、[USB:]はレガシー(BIOS/ CSM)モードで起動します。
使用しているパソコンが UEFIであれば[UEFI:]を、レガシーBIOSであれば[USB:]を選択します。

UEFIかレガシーBIOSか不明な場合は、Windowsが起動している状態で、[ファイル名を指定して実行]を開き、[msinfo32]と入力します。
表示されたシステム情報の[BIOSモード]に、[UEFI]または[レガシ]と表示されます。

Bliss OS v16.9 007

Bliss OSのブートメニューが開きます。
一番上にある[BlissOS -16.9.7 2024-10-11 Live] を選択して[Enter]キーで確定します。

Bliss OS v16.9 039

BlissOSが起動したら セットアップ します。

クリーンインストール

BlissOSをデバイスにインストールすると、ストレージへの書き込みが不要な Live USB と異なり、より安定した動作が期待できます。

Bliss OS v16.9 006

Live USBと同じ手順でブートメニューを開きます。

この後、パーティション操作ツールで既存パーティションの削除や新規パーティションを作成しますが、UEFIとレガシーBIOSで設定手順が異なります。

UEFI環境ではパーティション形式に GPTを使用し、パーティション操作ツールは[cgdisk]になります。

Bliss OS v16.9 011

[BlissOS-16.9.7 2024-10-11 Installation]を選択します。

Bliss OS v16.9 012

UEFIシステムが検出されたことを知らせるダイアログが表示されます。

Bliss OS v16.9 020

ドライブを認識したら、[C]キーを押すか、カーソルを操作して[Create/Modify partitions]を選択し、[Enter]キーで確定します。

Bliss OS v16.9 021

複数のディスクを搭載している環境ではディスクの選択画面になるため、Bliss OS をインストールするディスクを選択します。

Bliss OS v16.9 022

パーティション形式は[GPT]を使用するので、「Yes, switch to cgdisk」を選択します。

Bliss OS v16.9 023

既存OSが Windowsの場合は、[EFI system partition][Microsoft reserved][Microsoft basic data][Windows RE]のパーティションがあります。
カーソルを操作して各パーティションに移動し、メニューから[Delete]を選択して、すべてパーティション削除します。

Bliss OS v16.9 024

1つの[free space]になったら、ブートローダー用のパーティションを作成します。
メニューから[New]を選択します。

Bliss OS v16.9 026

[First sector]はデフォルト値を使用するので、未入力で[Enter]キーを押します。
[Size in sectors or {KMGTP}]には[512M]と入力して[Enter]キーを押します。

Bliss OS v16.9 027

パーティションタイプを[EFI system partition]に変更するため、[ef00]と入力して[Enter]キーで確定します。

Bliss OS v16.9 028

パーティション名は未入力でも問題ありません。ここでは、Bliss OS公式サイトに準じて[EFI]を使用しています。

Bliss OS v16.9 030

EFIパーティションを作成したら、最大サイズの[free space]を選択し、[New]で新規パーティションを作成します。
First sector、Size in sectors or {KMGTP}、パーティションタイプはすべてデフォルト設定を使用するため、未入力で[Enter]キーを押します。
パーティション名は任意で編集します。未入力でも問題ありません。

Bliss OS v16.9 031

パーティションを作成したら、メニューの[Write]を選択して[Enter]キーで確定します。
[Are you sure you want to write the partition table to disk?]と表示されるので、[yes] と入力して[Enter]キーで実行します。
処理が完了したら[Quit]を選択して、cgdiskを終了します。

Bliss OS v16.9 032

UEFI検出のダイアログが表示された後、パーティションの選択画面になります。
ブートローダーをインストールする 512MB(0.5GB)のパーティションを選択して[OK]で確定します。

Bliss OS v16.9 033

[fat32(CAREFUL)]を選択して[OK]で実行します。
ドライブ名の編集ダイアログが表示されます。パーティション作成時に設定した名前が表示されるので、[OK]で実行します。

Bliss OS v16.9 034

フォーマットに関するダイアログが表示されるので、[Yes]を選択して実行します。

Bliss OS v16.9 035

パーティション選択画面に戻るので、Bliss OSをインストールするパーティションを選択して[OK]で確定します。

Bliss OS v16.9 036

ファイルシステムは[ext4] を選択し、「OK」でフォーマット実行します。
ドライブ名の編集ダイアログと、フォーマットに関するダイアログが表示されます。

Bliss OS v16.9 037

OTA update(Over The Air Update)に関するダイアログが表示されます。

Bliss OS v16.9 019

ブートローダーは[GRUB2 EFI Boot loader] を選択して「OK」で確定します。

Bliss OS v16.9 038

インストールが完了したら[Run BlissOS]を選択して[OK]で確定します。
パソコンが再起動するので、USB起動ディスクを抜き取ります。

レガシーBIOS環境では MBRを使用するため、パーティション操作ツールは[cfdisk]になります。

Bliss OS v16.9 040

[Installation – Install BlissOS-16.9.7 to harddisk]を選択します。

Bliss OS v16.9 041

ドライブを認識したら、[C]キーを押すか、カーソルを操作して[Create/Modify partitions]を選択し、[Enter]キーで確定します。

Bliss OS v16.9 042

[cfdisk]を使用するので、[No, continue to cfdisk]を選択します。

Bliss OS v16.9 043

ディスクのパーティションが検出されます。
カーソルを操作して各パーティションに移動し、メニューから[Delete]を選択して、すべてパーティション削除します。

Bliss OS v16.9 044

1つの[free space]になったら、ブートローダー用のパーティションを作成します。
メニューから[New]を選択します。

Bliss OS v16.9 045

[Partition size]に[512MB]と入力して[Enter]キーを押します。

Bliss OS v16.9 046

パーティションの種類は[primary]を選択して[Enter]キーを押します。

Bliss OS v16.9 047

作成したパーティションを選択した状態で、メニューの[Bootable]に移動して[Enter]キーを押します。

Bliss OS v16.9 048

[Boot]の項目にフラグが設定されたことを確認してください。

Bliss OS v16.9 049

メニューの[Write]に移動して[Enter]キーを押します。
[Are you sure you want to write the partition table to disk?]と表示されるので、[yes] と入力して[Enter]キーで実行します。

Bliss OS v16.9 050

[Free space]に移動して、メニューから[New]を選択します。

Bliss OS v16.9 051

パーティションサイズはデフォルト値で[Enter]キーを押します。
パーティションの種類は[primary]を選択します。

Bliss OS v16.9 052

メニューの[Write]に移動して、作成したパーティションを書き込みます。
処理が完了したら[Quit]に移動して[Enter]キーを押します。

Bliss OS v16.9 053

パーティションの選択画面に戻るので、Bliss OSをインストールするパーティションを選択して[OK]で確定します。

Bliss OS v16.9 054

ファイルシステムは[ext4] を選択し、[OK]でフォーマット実行します。

Bliss OS v16.9 055

ドライブ名の編集ダイアログが表示されるので[Enter]キーを押して確定します。

Bliss OS v16.9 056

フォーマットに関するダイアログが表示されるので、[Yes]を選択します。

Bliss OS v16.9 057

OTA update(Over The Air Update)に関するダイアログが表示されます。

Bliss OS v16.9 058


ブートローダー(Grub2)をインストールするので[Yes]を選択します。

Bliss OS v16.9 059

インストールが完了したら[Run BlissOS]を選択して[OK]で確定します。
パソコンが再起動するので、USB起動ディスクを抜き取ります。

Bliss OS v16.9 039

Bliss OSが起動したらインストール完了です。

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Windowsとのデュアルブート

デュアルブートとは、1台のパソコンに複数の OSをインストールし、起動時に使用する OSを選択できる構成です。UEFI環境では、ESP(EFI System Partition)にブートローダーが格納されており、BIOSが ESPを参照してブートローダーを読み込み、OSを起動します。複数の OS をインストールする場合は、GRUB2などのブートローダーが起動メニューを表示し、ユーザーが OSを選択する仕組みになっています。

Grub2Win を使用したデュアルブート

Grub2Winは、Windows 上で動作する GRUB2 のフロントエンドツールです。Windowsのブートマネージャーに GRUB2のエントリを追加することで、起動時に Windowsと Linux系 OSを切り替えられるようにします。Bliss OS 14.8/ 15.8 までは、この仕組みを利用して Windowsとのデュアルブートが可能でした。

しかし、Bliss OS 15.9/ 16.9以降では Grub2Winからの起動ができなくなっています。原因は Bliss OS側の変更によるものか Grub2Win側の変更によるものかは特定できていませんが、現時点では Grub2Winを使用したデュアルブートは機能しない状態です。

UEFI環境でのデュアルブートが困難な理由

Grub2Win を使用せず、GRUB2を直接 Windowsと同じ ESPにインストールした場合も、Windowsが起動のたびに自身のブートエントリを BIOSの最優先に再設定するため、次回起動時には GRUB2ではなく Windowsが起動します。

2台構成による擬似的なデュアルブート

物理ディスクを 2台用意し、1台に Windows、もう1台に Bliss OS をそれぞれクリーンインストールする方法であれば、擬似的なデュアルブート環境を構築できます。起動時にブートメニューを呼び出してディスクを切り替えることで、それぞれの OS を使用できます。各ディスクが独自の ESPとブートローダーを持つため、互いに干渉しません。

セットアップ

Bliss OSはベースが Androidのため、セットアップの手順は Androidとほぼ同じです。Google Playストアが組み込まれている Gapps版の場合は、Googleアカウントの登録も必要になります。

Bliss OS v16.9 008

Bliss OSが起動すると言語選択画面になります。

Bliss OS v16.9 009

セットアップが完了するとホームアプリの選択画面が開くので、パソコンの場合は[Taskbar for Bliss OS]を選択します。[Taskbar for Bliss OS]は、パソコンでの操作を前提に設計されたホームアプリです。
タブレットで使用する場合は[Launcher3]を選択すると、Androidと同じスタイルのホーム画面になります。

Bliss OS v16.9 010

Bliss OSが使用可能になります。

日本語IMEのインストール

Bliss OSは日本語をサポートしていますが、搭載している IMEは日本語辞書を実装していないため、デフォルトの状態では日本語入力ができません。そのため、Playストアから GBoardや スミレ など日本語入力をサポートしたキーボードアプリのインストールが必要です。

動画で見るインストールの手順

備考

VirtualBox で仮想マシンを作成する際、OS タイプは[Linux 2.6 / 3x / 4x / 5x(64-bit)]を選択します。起動時はディスプレイドライバの問題があるため、起動メニューの[VM Options]から[BlissOS-16.9.7- Vbox/VMWare – No HW Acceleration]を選択する必要があります。

更新履歴

  • 2026-04-22:記事を再編集して eizone.infoより移行
  • 2022-03-01:eizone.infoにて初版公開

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